
※小学生ピノコ。とんだ間違いをしているピノコを知らず黒医者らは騒ぐに騒きます
ピノコの作文
「は~い皆さん、分かりましたね~。では早速皆さんに作文書いてきてもらいます。
テーマは、『皆さんの家族について』。 自由に書いていいからね」
終了のチャイムが鳴り響き、作文をどう書くか持ち切りで教室内はざわめいてます。
「さく…ぶん?」
チャイムの音で覚醒したピノコちゃん
口々に作文と言うクラスメイトの会話を不思議な思いで聞いています。
どうやら昨日のオペの助手を務めた疲れで居眠りをしていたようで、先生の話を全く聞いてなかったのです。
「さくぶんのかきかた…かぞく…じゆーに………なるほど♪」
黒板に書かれた文字から
作文の書き方を家族に聞いて分かったことを自由に書く
と解釈してしまったピノコちゃん。
―しかし―
「家族っても、ちぇんちぇいとラルゴちかいないよのさ…」
他のクラスメイトよりも家族が少ないピノコちゃんは困りました。
ブラックジャック先生は昨日のオペで当分起きそうもありません。
「じゆーにってことは、別に家族じゃなくてもいいよね!」
ピノコちゃんは駆け足で岬の家へ帰りました。
「ただいまーー!!」
「グォー…グォー…」
案の定ブラックジャック先生は豪快に鼾をかきながら寝ていました。
「お嬢ちゃん、お茶くれないか?」
「キリコちゃん!?来てたんらぁ~♪」
時々キリコ先生は、ピノコちゃんの下校時間を見計らって勝手に家宅侵入してます(ピノコの部屋に出没)
ブラックジャック先生は寝ているので今日は揉め事にならなそうです。
「あいつやばいぜ?さっき無呼吸になってたが…」
「大丈夫よのさ!それよりキリコちゃんに聞きたいことがあるんら~」
「ググォー!…グォーグ!…」
「おい!ありゃ尋常じゃないぞ!!人様治す前に自分の鼾をどうにかしろってんだ!」
「作文の書き方おちえてほしいんらけど」
「作文?宿題出されたのか」
「うん。家族に作文書き方聞いてきなちゃいって」
キリコ先生はガッツポーズを取りました。ピノコちゃんにとって自分は家族として見られていると思ったからです。
メモ帳を片手にキリコ先生がこれから言うことを書き留めようと真剣なまなざしで見るピノコちゃん。
「んじゃあ、しっかり聞いてろよ」
「うん!!」
「作文というものはだな…まず1字空けてから『ぐおーー~!!』…………丁度いい。今からお前を天国へ送ってやろう」
キリコ先生は商売道具を手にブラックジャック先生の寝室へ向かいました。
扉を乱暴に開けた音でブラックジャック先生は目を覚ましました。
「騒々しい」
「騒々しいのはお前の鼾だ!」
「どうしたピノコ?メモ帳に何書いてるんだ?」
「無視かよ」
「作文の書き方、キリコちゃんに聞いてるのよさ」
「そんなの私に聞けばいいだろう。」
「ちぇんちぇい眠ってたから…」
「だからってこんな怪しい奴に聞いちゃ駄目だ。何か変なことされてないよな?」
「俺は純粋に教えてあげようとしたらお前の異常な鼾で邪魔されたんだよッ!」
「ピノコ、作文は自分が感じたことを文に書いて表すんだ。ただ『無視も大概にしろよ!』口を挟むな。『後は任せろ』任せられるか!!」
この後、ピノコちゃんのメモ帳は書き入れない程になりました。
―翌日―
「じゃあ…間さん。発表してくれるかな?」
「は~い!」
スタスタと教卓の前に出て自信満々にピノコちゃんは読み始めました。
「ちぇんちぇいの敵のキリコちゃんから聞きまちた。作文はまず1字空けてからぐぉー!
天国に送るそうでちゅ。ちぇんちぇい。ピノコの旦那ちゃんは、作文は自分の考えたことを文で表す。ただ無視は大概にすゆ、口を挟んじゃいけない、任せられない…………………………(中略)…………………………………………………キリコちゃんはピノコに抱きついたら、ちぇんちぇいがキリコちゃんを殴って追い返ちました。もっと聞きたかったのになと思いまちた。おわり!」
担任の先生とクラスメイトは唖然としています。
「あ ありがとう間さん…。
最初の方作文についてわざわざ聞いてくれてたのかな?
先生ちょ~っと分からないところあったけど、ととても賑やかな家族?なのが分かったわ」
満足げに席につくピノコちゃんは帰ったらちぇんちぇいの前で読もうと思いました。
「なにかいてんだーー!!ピノコ!!!」
《終》
昔、『A君の作文』ていう話が流行ってませんでした?内の地域だけかもしれない(笑)
これが元ネタです☆
A君は家族が言った通りそのまんま作文に書いちゃうんですね。
なんか訳分からない話になりました(笑)
読んで頂きありがとうございます!!